高分子設計創生学研究室 Polymer Design&Creation Lab, Kansai University

研究業績

2018

"Macroporous Scaffolds: Molecular Brushes Based on Oligo(lactic acid)–Amino acid–Indomethacin Conjugated Poly(norbornene)s" Sutthira Sutthasupa, Fumio Sanda, Eur. Polym. J. 98, 162-171 (2018).[DOI]

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"Synthesis and Crosslinking Reaction of Polyacetylenes Substituted with Benzoxazine Rings: Thermally Highly Stable Benzoxazine Resins" Masahide Goto, Yu Miyagi, Masaki Minami, Fumio Sanda, J. Polym. Sci., Part A: Polym. Chem.. 56, 1884-1893 (2018).

ベンゾオキサジン環を置換する新規ポリアセチレンを合成。ポリマーは,ポリアセチレン主鎖構造を保ったまま250 ℃でベンゾオキサジン環の開環により架橋することをラマン分光法により確認。熱重量分析より,このポリマーは熱的に極めて安定であることを確認。これまでに報告されているベンゾオキサジン樹脂とは全く逆に,本論文のポリマー表面の親水性は,ベンゾオキサジン部位の開環架橋後に増大することを発見。

 

 

"Ligand Exchange Reaction for Controlling the Conformation of Platinum-Containing Polymers" Yu Miyagi, Takahiro Ishida, Manabu Marumoto, Natsuhiro Sano, Tatsuo Yajima, Fumio Sanda, Macromolecules 51, 815-824 (2018).[DOI]

トリフェニルホスフィン配位子を有するトランス白金錯体部位を主鎖にもつポリフェニレンエチニレンと,ジフェニルホスフィノエタン(dppe),ジフェニルホスフィノプロパン(dppp),ジフェニルホスフィノブタン(dppb)とをそれぞれ反応させ配位子を交換。dppeとの配位子交換では円偏光二色性(CD)不活性のシス白金錯体ポリマーが,dpppとの配位子交換では円偏光二色性(CD)活性のトランス白金錯体ポリマーが,dppbとの配位子交換では円偏光二色性(CD)活性の一部分子間架橋したトランス白金錯体ポリマーが,生成することを確認。密度汎関数法による立体配座解析およびCDスペクトルのシミュレーションより,dpppとの配位子交換で生成するポリマーは,dppp基の分子内架橋により安定化された折り畳みらせん構造を形成していることを解明。配位子交換による含白金共役高分子の立体配座の制御に世界で初めて成功。

"Effect of Phosphine Ligand on the Optical Absorption/Emission Properties of Platinum-Containing Conjugated Polymers" Yu Miyagi, Taichi Sotani, Tatsuo Yajima, Natsuhiro Sano, Fumio Sanda, Polym. Chem. 9, 1772–1779 (2018).[DOI] Back Cover [DOI]

新規のアルキルまたはアリールホスフィン配位子が配位したトランス白金錯体部位を主鎖に有する光学活性なポリフェニレンエチニレンを合成。ポリマーの共役長,発光特性,キラル特性にホスフィン配位子の種類が大きく影響することを発見。アルキルホスフィンが配位したポリマーはアリールホスフィンが配位したものよりも耐熱性が向上することを確認。Polym. Chem.誌のBack Cover に採用。

"Synthesis of Block Copolymers Using End-Functionalized Polyacetylenes as Macroinitiators" Masashi Shiotsuki, Kei Takahashi, Jesus Rodriguez Castanon, Fumio Sanda, Polym. Chem. 9, 3855–3863 (2018).[DOI] Front Cover [DOI]

Pd触媒を用いたアセチレンの精密重合により末端官能基化されたキラルポリアセチレンの合成に成功。また,得られたポリアセチレンをマクロイニシエーターに用いることで,ヘリカルポリアセチレン-ヘリカルポリペプチドのブロック共重合体の合成に初めて成功。Polym. Chem.誌のFront Cover に採用。