高分子設計創生学研究室 Polymer Design&Creation Lab, Kansai University

研究概要

新規重合触媒の開発と共役高分子合成への応用

光・電気機能を示す共役高分子は,有機EL材料・太陽電池・制電材料などに応用されている有用な高分子です。当研究室は,分子量,立体規則性が制御された共役高分子の合成を目指しています。当研究室では,より効率的な重合触媒の開発ならびに付加価値の高い機能性共役高分子の合成を行っています。

新しいらせん高分子の設計と合成

らせん構造をもつ高分子は光学活性であり,これに基づく興味深い特性を示します。らせん高分子は不斉分割材料,不斉誘起触媒などへの応用が期待されます。当研究室では新しい共役らせん高分子の合成とその構造の解明に重点をおいています。さらに温度,光などの外部刺激に応答してらせんの巻き方向を反転させる高分子を研究しています。

アミノ酸・ペプチドを活用する光学活性高分子の合成と特性

アミノ酸,ペプチドは医薬品,食品に幅広く用いられています。当研究室ではアミノ酸およびペプチドを生体関連機能のみならず,光学,電気,磁気,化学的機能を発現する機能性高分子の出発原料として位置付け種々の検討を行っています。アミノ酸,ペプチド構造を有するポリマーの合成方法として,配位重合,メタセシス重合,重付加,重縮合といった多様な重合法を用いています。

バイオマス資源を活用する機能性高分子材料の開発

国連により採択された持続可能な開発目標(SDGs)にもあるように,環境負荷の小さい天然由来機能性材料は,我々の豊かな生活を維持し,サステイナブルな次世代社会を実現するために必要不可欠です。当研究室では,天然高分子を模倣/化学修飾した高分子材料の開発に取り組んでいます。とりわけ,接着,複合材料,高分子触媒といった産業的にも重要なキーワードに着目した研究を推進しています。また,バイオマスをモノマーとするバイオポリマーの合成や得られた高分子の精密分解制御に関する研究も行っています。